なぜ悪くなるのか?
1.遺伝
歯の形や顎の大きさ、形などは遺伝的な要因が大きく影響します。
例えば、親が受け口で顎が長ければ子供も同じ様になる事が多いです。
もし、親に歯並びや噛み合わせの悪い方がいる場合は、乳歯から永久歯に代わる歯列の時期に矯正科を受診して、悪くならない様に予防する事が重要です。
2.生活習慣
◇指しゃぶり
指しゃぶりを5歳以降も続けると、上顎の骨ごと出っ歯の状態に変形してしまいます。
また、前歯が噛み合わなくなったり(開咬)、異常な出っ歯となってしまいます。
◇爪を噛む癖
前歯が噛み合わなくなったり、歯がすり減って噛み合わせが悪くなる事があります。
◇唇を吸う癖
前歯が噛み合わない状態(開咬)になったり、出っ歯になります。
◇頬杖
成長期に頬杖をする癖がある場合は顎の関節に負担をかけ、左右の顎のバランスがわるくなり、噛み合わせにも影響してしまいます。
◇口呼吸
鼻が悪く鼻づまりのため口で呼吸する習慣があると唇の筋肉がゆるみ、出っ歯になります。
◇舌癖
舌を歯の裏側に強く押し付ける癖がある場合は前歯が噛み合わなくなったり(開咬)歯が全体的にすきっ歯になってしまいます。
また、舌を下の歯に押し付けていると受け口になってしまいます。
以上の様な悪習慣は幼児期に治す事がとても重要です。
治し方については、矯正科で相談すれば改善するための方法を指導してもらえます。
3.乳歯の虫歯
乳歯が虫歯で根の病気があると、永久歯はその病巣を避けて生えようとします。
そうすると本来の位置より内側や外側に永久歯が生えてきてしまい歯並びを悪くさせてしまいます。
ですから「乳歯は生え変わるから多少の虫歯は大したことが無い」と放置する事はやめましょう。
乳歯は虫歯になりやすいため毎日の適切な歯磨きがとても重要です。
もし虫歯になってしまったら根の病気になってしまう前に歯科医院で治療しましょう。ただ、低年齢のお子さんほど歯科治療を受けさせるのはとても困難です。
ですから虫歯になる前に保護者が歯科医師から虫歯予防法を指導してもらう事をお勧め致します。
4.歯の喪失
虫歯や歯周病で歯を失ったままにしておくと、隣の歯が倒れこんできたりして歯並びが悪くなります。
また、歯が無い部分とかみ合う側の歯が伸びて来てしまい(挺出)、噛み合わせが悪くなります。
そうなる前に歯を抜いた部分に何らかの治療をする事が大切です。
5.先天欠損
永久歯が生えてこない部分があると歯の位置が左右にずれてしまい歯並びを悪くさせます。
先天欠損の場合はレントゲン検査をすればすぐにわかります。
永久歯が生えてこないという事がわかった時点で、位置や方向の誘導をすれば、歯が生える位置をずれやすくさせることができます。