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監修:顧問指導医: 永山 幸
資格: 日本補綴歯科学会会員 / 日本口腔インプラント学会会員 / 日本抗加齢医学会会員
土日・祝日も診療しております!
もくじ
GBR法とは
重度の歯周病や虫歯、嚙み合わせの合わない入れ歯の長期間の使用、あるいは事故などなんらかの理由で衰えてしまった歯槽骨(歯を支えている骨)や顎骨に、人工骨補填剤や人工骨ないし自家骨(自分の歯骨)を移植することで、骨組織の再生・修復をうながす再生医療です。
歯槽骨や顎骨に十分な骨幅や骨量が不足しているため、現在の状態ではインプラントを埋入できない方に用いられる治療です。
このGBR法では、衰えてしまった歯槽骨や顎骨に十分な厚み・骨量を持たせることができるため、諦めてしまっていたインプラントの埋入が実現できるほか、歯を抜いて凹んでしまった部分のボリュームをつけることができます。
(1) 重度に進行した歯周病・虫歯や事故などによる欠損が原因で、歯槽骨の幅・量ともに著しく欠損している方
(2) 長期間、嚙み合わせの合わない入れ歯・ブリッジを使用して、歯を支える歯槽骨が急激に衰えてしまった方
現在の歯槽骨・顎骨の状態では、インプラント治療が不可能である方を対象にこのGBR法が適応されます。
基本的に年齢制限はありませんが、骨の成長が終了する16歳以上の患者さまが治療対象となります。
まず、インプラントを埋入し、次に骨幅・骨量が足りない箇所に人工補填剤、もしくは人工骨・自家骨を入れ、人体への移植用につくられた特殊な膜(人工メンブレン)で覆います。
すると、覆った場所に骨芽細胞が集まり、骨が再生・修復される、というしくみになります。
個人差は多少ありますが、治療後およそ4ヶ月から6ヶ月でインプラントの埋入に必要な量の骨が完成します。
じっくり時間を掛けて骨が作られるので、インプラント治療後もしっかり噛むことができます。
「インプラントができない・・・」を「できる」に変えるGBR法。
歯を失ってどうしようもできないと諦めかけていませんか?まだ、歯は再生できます。
<インプラント埋入を同時進行させる場合>
※患者さまの歯骨・骨量の状態によっては、骨の再生を待ってからインプラントを埋入することもございます。
※骨量が大幅に不足しているケースや、1回のGBRでは必要な量が再生できないケースなどは、2~3回にわたりGBR法を連続して行うこともございます。
ステップ01 : インプラントを歯槽骨へ埋入します
歯槽骨に正常な骨幅・骨量があれば、インプラントはすっぽりと歯槽骨に埋まりますが、歯が抜けて歯槽骨が著しく吸収されて十分な骨幅・骨量がない場合インプラントが埋まらずに歯槽骨から手前へ頭を出してしまいます。
ステップ02 : インプラントを支えに人工骨・自家骨または骨補填材を入れ、人工メンブレンで覆います
埋めたインプラントを支えに、生体材料でできた人工メンブレンで覆います。
メンブレンを固定する際に、固定専用のピンを使用することもあります。
自家骨を使用する場合は、顎骨などから採取します。
人工骨の場合は、歯を構成する「ハイドロキシンアパタイト」や「B-TCP」など骨に置換される人工骨を使用します。
ステップ03 : 骨肉を戻し、骨の再生をじっくり待ちます
個人差はありますが、治療を終えてからおおよそ4~6ヶ月で骨が再生してきます。
患部を下にうつぶせ寝や、患部を指で刺激したりすると傷の治りが悪くなったり、再生したばかりのやわらかい骨が変形してしまう可能性があるので、注意しましょう。
ステップ04 : 新しい骨が再生して、インプラントが固定されたら、人工歯を装着します
ブリッジの場合はセラミックのブリッジを入れます。
症例写真をチェック!
歯茎のへこんでいるところに人口骨を補填
この症例写真は、GBR法を行った際のものです。
この方は前歯にブリッジが入っている方です。歯がない部分の歯茎がへこんでしまって、笑った時に目立ってしまっていました。
当院ではこのような骨の欠損が生じている場合、骨に人工骨を補填して審美的な治療を行います。
術後のお写真を見て頂ければわかりますが、術前にはへこんでしまっていた歯茎がGBR法できれいな形に回復しています。
関連情報
実際に受けられた患者様の症例写真をご紹介します。
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