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インプラント出来ないケースはありますか?

天然歯のように噛むことが可能で、非常に寿命も長く、便利なインプラントですが、希望されてもできない場合もあります。

絶対にできないケース

① 糖尿病の方
② 自己免疫疾患の方
③ 管理されていない高血圧症の方
④ 甲状腺機能亢進症の方
⑤ 肝疾患のある方
⑥ 心疾患のある方
⑦ 人工透析をされている方
⑧ 骨粗しょう症の治療薬を服用している方
⑨ 歯科医師と意思疎通の取れない方
⑩ 場合によっては喫煙者
⑪ 手が不自由で適切な歯磨きが出来ない方

ほとんどが全身疾患が原因でインプラントが絶対的不適応になります。

適切な処置をすればできるケース

1. 骨が足りない方

・上顎前歯部の場合
上顎前歯部の歯を喪失すると歯槽骨が吸収して埋入するのに十分な骨がなくなっている事がほとんどです。

骨が足りない

この様な場合は、手術前に骨造成手術と歯肉移植手術をする必要があります。
骨造成ができたら初めて手術が可能になります。

骨造成手術と歯肉移植手術

・上顎奥歯の場合
上顎奥歯の場合は上顎洞という空洞がありますので、骨の高さが不足しているケースがほとんどです。

この場合はサイナスリフト(上顎洞挙上術)という手術をする必要があります。
上顎洞内に骨が生着したら手術が可能です。

サイナスリフト

・下顎の場合
下顎前歯・奥歯の場合
骨の幅が無い場合は、手術前に骨造成手術を行ってから骨幅を増加させる必要があります。

下顎の場合

・下顎小臼歯から臼歯の場合
下顎の場合は骨の中に下顎管と言う管が通っています。

この管までの距離が無い場合はインプラントが入れられません。
ですから骨の造成手術や歯肉移植手術が必要になります。

2. 歯周病の方

歯周病の方は、口腔内に歯周病菌が多数存在しています。
その様な環境にインプラントを入れる事は出来ません。
もし歯周病の方に入れたら、歯が連結する前にインプラント周囲炎になってしまいます。
ですから、歯周病の治療を行い歯周病菌が少ない状態にしてから手術を行います。

歯周病

3. 妊娠中である

妊娠中の場合はインプラント治療を避けるべきでしょう。
インプラント治療を行うにあたって、レントゲン検査やCT撮影ができません。

妊娠前にレントゲン検査やCT検査が終了している場合は、安定期に入ったら手術は可能です。

ただ、インプラントを行う場合は産後に母子ともに落ち着いた後に行うと良いでしょう。
どうしても妊娠中にインプラント治療を行いたい場合は、まずはクリニックにご相談ください。

4. 成長期である

成長期の方は、場合によってはインプラント治療をお断りすることがあります。
理由は、まだ成長途中の顎骨に人工歯根を埋め込んでしまうと、骨の成長を阻害してしまう可能性があるためです。

ですが、何らかの理由でどうしてもインプラント治療を希望する場合は、クリニックにご相談ください。

5. メンテナンスができない

インプラントは天然歯と同じく、きちんとしたメンテナンスを行わなければインプラント周囲炎を発症し、折角埋め込んだ人工歯根が脱落してしまいます。
このため、定期的なメンテナンスや検診は必須であり、これができない場合、インプラントはおすすめできません。

インプラントはメンテナンスや正しい歯磨きが必須であると理解し、クリニックで検診を受け、歯磨きのモチベーションを高く維持しましょう。



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