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原因と変色時の治療法について - ホワイトニング | 歯医者・歯科

歯の色が変わる10の原因と
変色時の治療法について

私たちの第一印象を決める要素はさまざまですが、そのひとつが笑顔です。
美しい笑顔に欠かせないのが、美しい前歯です。

どのような歯を美しい歯と考えるのか、答えは人それぞれ異なるでしょうが、歯の色も歯の美しさを決定づける要素と言っても間違いではないでしょう。

実は、歯はいろいろな原因によって変色をきたします。
今回は、歯の色が変色する原因に加え、変色した歯の治療法についても解説します。

歯の変色の原因

歯の変色の原因は、歯が生える前の先天的原因と、歯が生えてからの後天的原因に分けられます。

先天的原因

エナメル質形成不全症

歯の色素沈着の原因 エナメル質形成不全症

エナメル質形成不全症は、歯の外層であるエナメル質がきちんと作られないことで、歯の色が濃い白色や黄色、茶褐色などになる病気です。

過剰なフッ化物

歯の色素沈着の原因 過剰なフッ化物

フッ化物、すなわちフッ素は、虫歯予防に効果があるのですが、歯の成長途中に多く使いすぎますと、歯に斑点状のシミをつけてしまいます。
これを斑状歯といい、歯の変色症のひとつです。

テトラサイクリン

歯の色素沈着の原因 テトラサイクリン

テトラサイクリンは、抗菌薬のひとつです。
生まれてから8歳ごろまでの期間にテトラサイクリン系の抗菌薬を使うと、成長途上の永久歯のカルシウム成分とテトラサイクリン系抗菌薬が結合します。

カルシウム成分と結合したテトラサイクリンは、そのまま象牙質に含まれてしまいます。
この結果として歯が薄いオレンジがかった色合いになってしまいます。

後天的原因

虫歯

歯の色素沈着の原因 虫歯

虫歯は、ミュータンス菌などの虫歯の原因菌が作り出した酸によって歯の表面が溶かされていく病気です。
虫歯の進行によって歯は穴が開くだけでなく、色も変化していきます。

虫歯の初期段階では、歯は濃い白色を示すようになります。
穴が深くなるにつれて、濃い白色部分が、薄茶色、茶褐色、黒色とさまざまな色に変わります。

ケガ

歯の色素沈着の原因 ケガ

転倒や事故により歯を強く打つと、歯の内部で内出血をきたすことがあります。
内出血した歯は、歯の一部が赤く変色します。

ケガした直後は内出血しなくても、歯の神経がダメージを受けていた場合、数ヶ月してから歯の色が全体的に暗灰色に変わっていきます

歯の神経が死んでしまっている

歯の色素沈着の原因 歯の神経が死んでしまっている

歯の神経が死んでしまうと、歯は黒ずんできます。
歯の神経が死んでしまう理由はさまざまです。

治療が済んだ虫歯の歯が、数年経つうちにいつの間にか神経が死んでしまっていたということもありますし、学生の頃スポーツをしているときに打った前歯の神経が気づいたら死んでいたということも珍しくありません。

着色汚れ

歯の色素沈着の対処法 着色汚れ

コーヒーやお茶、ワイン、カレーなど色素の濃い食べ物や飲み物を食べると、食べ物や飲み物に含まれる色素が歯に移ります。

歯石

歯の色素沈着の対処法 歯石

歯石とは、歯の表面についていたプラークが古くなって石のように硬くなったものです。

歯と歯肉の縁より上についた歯石は乳白色ですが、歯肉の縁よりも下についた歯石は黒っぽい色合いをしています。

加齢

歯の色素沈着の対処法 加齢

人の歯は、年とともに少しずつ黄色みを帯びる傾向があります。
年齢も、歯の変色の原因のひとつです。

詰め物や被せ物

歯の色素沈着の対処法 詰め物や被せ物

現在の歯科治療では金属やセラミックなどの人工材料を使って、虫歯や外傷などにより失われた部分を治す修復治療が行われています。

例えば、虫歯が大きい場合、メタルコアという銀合金の芯を立ててから被せ物を作ることが多いのですが、金属イオンが歯に染み出して、歯が黒く染まることがあります。

変色した歯の治療法

変色した歯の治療法は、被せ物で歯の色を整える方法から、薬で白くする方法までいろいろあります。

歯科医院での治療法(保険診療)

歯のクリーニング

歯の色素沈着の対処法 歯のクリーニング

歯のクリーニングとは、電動歯ブラシのような専用の器械を使った や歯石の除去などの処置を指します。
着色汚れや歯石を取り除くことができる上、歯の表面についているプラークも取れますので、歯の健康にも効果的です。

ただし、歯のクリーニングで改善できるのは、表面的な汚れによる歯の変色だけです。
先天的な原因による歯の変色には効果がありません。

レジン前装金属冠

歯の色素沈着の対処法 レジン前装金属冠

レジン前装金属冠は保険診療の適応を受けた前歯用の被せ物、いわゆる銀歯です。
銀歯の表側をコンポジットレジンというプラスチックで覆って目立ちにくくしています。

CAD/CAM冠

歯の色素沈着の対処法 CAD/CAM冠

CAD/CAM冠は、金属を一切使わないプラスチック製の被せ物です。
コンピューターで制御された工作機械を使って、プラスチックの塊を削り出して作られます。

銀歯と違い、目立ちにくく、金属アレルギーの心配もないのが利点ですが、強度が弱く割れたり外れたりしやすいのが難点です。
また、プラスチック製ですので、変色や着色を起こすこともあります。

歯科医院での治療法(自費診療)

ホワイトニング

歯の色素沈着の対処法 ホワイトニング

ホワイトニングは、専用の薬剤を使って歯を漂白することで白くする処置です。
自宅でマウスピースを使って行うホームホワイトニングと、歯科医院で受けるオフィスホワイトニングの2種類があります。

ホワイトニングを受ければ、歯を削ることなく先天的な歯の変色も改善できます。

ポーセレンラミネートベニア

歯の色素沈着の対処法 ポーセレンラミネートベニア

ポーセレンラミネートベニアは、前歯の表面を薄く削って、セラミックの薄いカバーを付ける処置です。

セラミックのカバーを付けるだけなので、噛み合わせの力が加わると簡単に壊れるので虫歯治療には使えませんが、歯の変色に加え、歯の形もある程度改善できます。

セラミッククラウン

歯の色素沈着の対処法 セラミッククラウン

セラミッククラウンは、セラミックで作られた被せ物です。
内側を金属で補強したセラミック、内側をジルコニアというセラミックで補強したジルコニア・オールセラミッククラウンの2種類が主流です。

ジルコニア・オールセラミッククラウンは、透明度が高く本物の歯と同じような仕上がりになります。

セルフケア

歯の色素沈着の対処法 セルフケア

変色した歯のセルフケアは、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使ったブラッシングです。
ホワイトニング歯磨き粉は、先にお話ししたホワイトニングのように歯を漂白するのではありません。

さまざまな薬効成分で歯の表面についた汚れを取り除く効果を高めた歯磨き粉です。
したがって、セルフケアで対応できる歯の変色は着色汚れによるものだけとなります。

まとめ

今回は、歯の色の変色について解説しました。
歯の変色の原因は、子供の頃の歯の成長期に原因のある先天的なものと、歯が生えてからの後天的なものに分けられます。

先天的な歯の変色は、歯そのものが変色しているので、歯のクリーニングやセルフケアでは改善できません。
ホワイトニングで漂白したり、ポーセレンラミネートベニアなどで歯を白くするのが効果的です。

後天的な歯の変色は、歯石や着色汚れなら歯のクリーニングで改善できます。
虫歯や外傷などで欠けたものや金属が染み込んだ変色ならセラミッククラウン、レジン前装金属冠、CAD/CAM冠で改善できます。

歯の変色を改善したい場合は、まずはその原因を明らかにし、原因に応じた適切な方法を選ぶことが大切です。

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